
英国を代表するオーディオメーカー、Rogers。
そのスピーカーは、数々の名機を生み出し、オーディオ愛好家から絶大な人気を誇ってきました。
しかし、その歴史や製品選びのポイントについて、体系的にまとめられた情報は少ないのが現状です。
今回は、Rogersスピーカーの歴史から人気モデルの特徴、そして選び方までを網羅することで、最適な1台を見つけるお手伝いをします。
高音質へのこだわりをさらに深め、音楽の世界を豊かに彩る、最高のスピーカー選びを始めましょう。
ロジャーススピーカーの歴史
創業から現在までの歩み
1947年、BBC(英国放送協会)研究開発部門にいたJim Rogers氏によって設立されたRogers。
当初はアンプメーカーとしてスタートし、その後、スピーカー製造へと事業を拡大していきました。
1969年にはBBCモニターの製造ライセンスを取得。
この出来事が、Rogersを世界的なオーディオメーカーへと押し上げる大きな転換点となりました。
1993年には香港の企業グループに買収され、製品の方向性が変化。
日本での販売は一時途絶えましたが、2008年にロジャースラボラトリージャパンが設立され、再び日本市場への参入を果たしました。
技術革新とモデル変遷
Rogersの技術革新は、BBCモニタースピーカーとの深い関わりの中で進展しました。
特に、LS3/5aは、小型ながらBBCの厳しい基準をクリアした名機として知られ、現在でも根強い人気を誇ります。
その後も、様々なモデルが開発され、それぞれに独自の技術や音質特性を備えています。
例えば、LS3/5aの後継機として開発されたStudio3は、コストダウンを図りながら、BBCモニター譲りの音質を目指したモデルでした。
しかし、KEF製のユニットからRogers内製/Scan-Speakへの変更など、いくつかの点で賛否両論がありました。
時代とともに変化する技術と市場ニーズを反映しながら、Rogersは常に進化を続けてきました。

ロジャーススピーカーの選び方
音質傾向の理解
Rogersスピーカーは、全体的に自然でバランスの良いサウンドが特徴です。
特に、LS3/5aに代表されるBBCモニターシリーズは、クリアで正確な音像、そして自然な響きが評価されています。
しかし、モデルによって音質傾向は異なり、低音の量感や高音の伸びやかさなどに違いが見られます。
好みに合った音質傾向を持つモデルを選ぶことが重要です。
例えば、小型モデルは中高域の繊細さを重視した設計になっている傾向があります。
使用環境の考慮
スピーカーの設置環境は、音質に大きな影響を与えます。
部屋の大きさや形状、リスニングポジションなどを考慮し、適切なサイズのスピーカーを選びましょう。
小型のブックシェルフ型スピーカーは、リスニングスペースが限られた部屋でも扱いやすい反面、低音の量感に物足りなさを感じる可能性があります。
逆に大型のフロアスタンディング型スピーカーは、大音量での再生や、より深い低音の再生に適していますが、設置スペースを十分に確保する必要があります。
予算と機能のバランス
Rogersスピーカーは、モデルによって価格帯が大きく異なります。
予算に合わせて、機能や性能を比較検討することが大切です。
高価なモデルは、より高品質なパーツや技術が用いられており、音質や耐久性において優れている傾向があります。
しかし、予算を抑えたモデルでも、十分に満足できる音質を得られる場合があります。
機能面では、インピーダンスや能率、最大許容入力なども考慮に入れましょう。
人気モデルの特徴比較
LS3/5aは、小型で高音質、そしてBBCモニターとしての歴史を持つ、Rogersを代表する名機です。
一方、Studio3はLS3/5aの後継機として開発されましたが、コストダウンに伴い、一部仕様変更がされています。
それぞれのモデルは、音質、サイズ、価格などにおいて異なる特徴を持っています。
複数のモデルの音質を比較試聴することで、好みに最適なモデルを見つけ出すことができます。
それぞれのモデルのスペックを詳細に比較検討し、リスニングスタイルや環境に最適なモデルを選びましょう。

まとめ
Rogersスピーカーは、長い歴史と高い技術力を持つ英国メーカーの製品です。
BBCモニターシリーズを始め、数々の名機を生み出してきました。
本記事で解説した歴史や選び方のポイントを参考に、最適なRogersスピーカーを見つけて、音楽をより深く楽しめる環境を構築してください。
様々なモデルが存在するため、じっくりと比較検討することが、最高の音質体験への近道です。
音質傾向、使用環境、予算、そして人気モデルの特徴を総合的に判断し、最高の選択をしてください。
後悔のない、最高のスピーカー選びとなるよう願っています。